第5回「もっと木育〜くまもと木育のつどい〜」に参加しました。

第5回「もっと木育〜くまもと木育のつどい〜」
(熊本県林業振興課主催)

於熊本大学楠会館

ヒノキ材生産量日本一の人吉・球磨から熊本県立南陵高等学校・総合農業科環境コース7人の高校生による発表は素晴らしいもので、林業の課題に対する活動計画と目標、人と自然が共存できる社会の実現を目指した、木材利活用の好循環を創出や地域資源を生かした伝統文化の継承に寄与した実践報告や今後の課題について発表が行われた。繰り返しリハーサルを積んだであろう報告発表は、これからを担う若者のパワーと心強さを感じさせてくれるものでありました。

熊本ものづくり塾・塾長 原鶴友子様からは、安全で安心した感染予防対策を講じた、コロナ禍におけるものづくり・木育の推進についての実践報告やものづくり塾の教材開発についての報告を受けました。
感染症の蔓延による自粛ムードの中にありながら、綿密に練り上げられた会場設営やスケジューリング、衛生面への配慮などで「安心・安全」なものづくり体験を実現していると実感。

その来場者数の多さが、ものづくり塾の方々の情熱の証しとなっているように感じました。

後半は『木育インストラクターのネットワークづくり』と題したグループワーク、4人ずつ8つの班に分かれての意見交換の場が設けられ、そのテーマには、

①木育活動をさらに一歩進めるためには?
②木育活動をさらにスムーズに行うためには?


の2点が挙げられ、個人そしてグループでの意見を出し合い、さらにグループのメンバーを入れ替えた形での意見交換。それから最初のグループへ戻り意見を取り纏めるという形でワークが進められ、各テーブルで熱の込もった議論が飛び交いました。


歴史の浅い「木育」をいかに広め、人材の確保・育成や技術の伝承など当面の課題となる事項を炙り出して行く。
木に携わる現職の職人さん達の生の声として「木育」という言葉がなくとも木や森との関わりが身近にあった過去を憂いつつも、「木育」と称し伝えて行く文化がまだまだ発展途上であり、そこに関わる者が確固たる意識を持って未来を見据える心構えと、それに向かう「自分が出来る第一歩」を求めて活発な意見交換が行われたグループワークとなりました。


最後に、熊本大学の田口教授より総括と最新情報などを頂戴し集いは幕を閉じた訳だですが、あらためて実感させられた事と言えば、木育も福祉も、その根本には『安心・安全』という共通したキーワードが存在し、木育への取組みで培った様々な要素は、子ども達の支援においても間違いなく活かされるものだという事。

木育によって得られる癒しや温もりを果実の木の活動プログラムへ還元することで、子どもたちの未来をさらに光溢れるものへと導けるのではないか…そんな気にさせられる今回の集いでありました。

果実の木幸田教室 井尾/楢木野